涙道ニュース
第11号(第1号改訂版):流涙症のしくみと鼻内視鏡を用いた診断(平成14年10月4日発行)
図1
涙腺から分泌された涙液は眼表面で涙液膜をつくった後、上・下涙点より吸収され涙小管、涙嚢、鼻涙管を経て鼻腔内の下鼻道へ流れていく(図1)。
この涙液の一連の流れを『涙道』と称する。
また、涙液の一部(約10%)は眼表面から蒸発したり、角膜上皮から吸収されたりするが、その残りの大部分は涙道を通って鼻腔内へ排出される。
ところが、この涙道に障害が生じると、涙液の正常な排出ができず、涙液が眼表面で溜まり、「涙がたくさん出る、涙が流れるといった症状」、いわゆる『流涙症』を訴えるようになる。
涙道閉塞を確定診断するために、鼻内視鏡を用いる『内視鏡的涙道洗浄』を実施することは非常に有用である。この方法にて、通水時に鼻涙管下部開口から排出があるかないかを肉眼的に確認することができる(図2)
図2:内視鏡的涙道洗浄
当院では、この内視鏡的涙道洗浄を活用して、涙道疾患のより正確な診断と確実な治療を行っております。流涙症でお困りの方は、ぜひご相談ください。
平成14年10月4日
おおのぎ眼科